全国を旅する「ご当地キャラ折り紙」、みんなを笑顔にしながら船場図書館で展示中!

「あっ、このキャラクターしってる!」
「ねえ、見て!滝ノ道ゆずるー!」
「これめっちゃカワイイ…」

 展示を見つけた子どもたちの歓声。
 大人のみなさんも「よくできてるねえ」と見入っています。

 箕面市立船場図書館で、4月19日(金曜日)から5月8日(水曜日)の期間、「日本全国ご当地キャラクター」折り紙の展示が行われています。
 作者は、山口県山陽小野田市在住の小学6年生、北永健人さんです。重い心臓病を抱えて、これまで手術や入院を繰り返してきた健人さんは、コロナ禍の期間に折り紙の本と出会い、全国のご当地キャラクターを折り紙で作ることに挑戦。ついに47都道府県分を完成させます。
 畳2枚分の大きなパネルの日本地図に、作った折り紙キャラクターたちを配置し、「コロナに負けるな」とタイトルが付けられました。
 2021年9月の校内作品展での展示を皮切りに、山陽小野田市の図書館や公共施設でも展示が行われ、評判になります。県外からも声がかかるようになり、とうとう全国巡回展が実現することに。資金をクラウドファンディングで募り、2022年12月に福岡県から展示がスタートしました。
 九州一円を回って沖縄、そして中国・四国・関西・中部・東北・北海道・関東の順で、最終ゴールの千葉県をめざす旅。19番目となる大阪府では、「滝ノ道ゆずる」のふるさと・箕面市がその会場として選ばれました。

折り紙の他、健人さんが小学3年生のときに書いた読書感想文も、全文が掲示されています。題材となった絵本『二平方メートルの世界で』は、難病に苦しむ少女が、病室で以前入院していた子どもたちの落書きを見つけて、生きる勇気をもらうという実話に基づいた作品です。健人さんも、幼い頃に心臓にペースメーカーを埋め込まれ、辛い手術や入院生活を繰り返し、「こんな心臓なんかいらない」と涙したこともありましたが、感想文には「ぼくはぼくらしく、びょうきといっしょに生きていく」と決意を綴っています。

 折り紙で作られたご当地キャラクターたちは、どれもみな愛らしく、手作りの素朴さと温かみも感じられます。

「おっ、『むきぱんだ』がある!上手いなあ」とお父さん。
「これはなんていうの」
「チーバくんじゃないか、有名なやつだよ」
なぜか一家の中で、お父さんが一番詳しかったりも・・・。とにかく、家族の会話も弾むひととき。
小学生の仲良し3人組の女の子たちも
「あの北海道のクマのやつが好き」
「私は、ひこにゃんー!」
と楽しそう。
通りかかったマダムたちも、思わず足を止めて、感心したようすで眺めていました。

 難病を抱える少年の指先が生み出した、折り紙の作品たち。
行く先々でみんなを笑顔にしながら、これからも全国を旅していきます。

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